生きるとは。

センシティブな作品が世間から評価を受けているのは、視聴者の多くは真面目に、足並み揃えて生きている日常から少し離脱したいからなのではないでしょうか。
感傷的な言葉や映像、音楽を創るアーティストの優れた感性を、自分も理解できることを、他人にアピールをしたい感情が働いているのだと思います。本当は僕も傷ついているんだ、耐えがたい日常を生きているんだと、主張するように。そんな湿っぽい感情をアーティストの描く世界に託しているように感じます。

 

今回は、生きる。というテーマのもと、少しだけお話したいと思います。マイナスなことが多い世の中で、なぜ人々は生きていけるのか、疑問に思ったことがきっかけです。

私は少しだけ、社会人を経験しました。とある製造業、多少の技術や、知識を必要とするも、誰にでもできるような仕事でした。毎日が同じことの繰り返しで、楽しいと感じることは一切なく、積まれた仕事、ノルマをこなし、生きていくためと、余分なお金をもらい、家に帰っては明日の為に寝る。そんな日々です。残業は多くないけれど、土曜日も仕事の週が多く、日曜は疲れを癒すために寝て、洗濯物を回したらそれで終わります。体力的なストレス、人間関係のストレス、閉塞感、様々な重圧がかかり、日曜日の夜は、どこか遠くへ行けたらと、始まる一週間の足音に恐怖しながら眠るのです。

こんな重たい日常を過ごしていたのは、僕の運が悪かったわけではないと思います。仕事も給料も、世間的に言えば、それほど悪くはないはずです。世間の人々はこんな生活を強いられていて、それでも生きることを諦めずに、毎日生きているのです。僕の忍耐力が低すぎるのか、世間の忍耐力が高すぎるのかは分かりませんが、僕は1年も経たずに職場から逃げてしまいました。

 

自給自足ができない僕たちにとって、働かなければ生きていけないのです。苦しい日々を生きるのか、それとも解放されることを望むのか。生きると決めた人は、どうして生きているのか。生きなければいけない理由と、死ねない理由。どうして生きているの?と聞かれて本心から答えられる人はどのくらいいるのか。とても気になります。教えてください。

 

ここから先は推測の話とよく聞く話です。

 

死ねない理由

・自殺すると家族に迷惑がかかるから。
・家族や大切な人が悲しむから。
奨学金、ローン、人によっては借金など、借りたものを完済していいないから。

・死後、自分が弱い人間と思われたくないから。

・子供や介護など、自分の存在なしには生きていけない人がいるから。

 

生きている理由

・希望を感じているから。

・マイナス面よりプラスのほうが大きいから。

・みんなが生きている。少数派になりたくないから。

 

 

こんなものでしょうか、想像力が乏しくていやになります。

明るいものだけ見ていたいです。暗いもの、鬱みたいなものが、そっちのほうが感性豊かで高貴な人間、かっこいい、みたいな風潮を感じたので、なんかいやになりました。

おしまいです。